2013年5月2日木曜日

犬の乳腺腫瘍 発症率

『犬 お腹 しこり』とか『犬 乳首 しこり』と検索すると必ず出てくるのが「乳腺腫瘍」ですね。
ほぼ間違いなく乳腺腫瘍がダントツに出てきます。
また動物病院でも「乳腺腫瘍」と診断されたケースの書き込みも多い。
なので『犬 お腹 しこり』とか『犬 乳首 しこり』=乳腺腫瘍と思っている人が大多数です。
そこで犬が乳腺腫瘍の発生率がどれくらいなのか調べてみました。
一般社団法人 日本臨床獣医学フォーラムの中に「犬の病気」というコンテンツがあるのですがこの中に乳腺腫瘍の発生確率が出ています。
犬の腫瘍で圧倒的に多いのは乳腺腫瘍である・・・と始まりますがその次に
犬の乳腺腫瘍の発生頻度は10万頭につき198.8頭』とあります。
0.1988%・・・約0.2%です。
およそ1000頭当たり2頭の確率です。

でよく言われているのがある臓器を摘出する予防=避妊手術です。
最初の発情までに避妊手術を受ければ乳腺腫瘍の発生は非常に少なくなるといわれている
(危険度はふつうの犬の1/50にも下がる)=約0.004%
10万頭当たり4頭の確率。
また最初の発情をむかえても,2回目の発情をむかえるまでに手術を受ければ減らせる
(危険度はふつうの犬の1/3以下に下がる)=約0.07%。1万頭当たり7頭。
とあります。確かに格段と発症率は下がります。

確率論だけでは言い切れないものなのでしょうが、
確率から言えば乳腺腫瘍の発生確率は約0.2%であり
比較的発生率の低いものだと言えるのではないでしょうか?

ちなみに・・・
近年における動物用狂犬病ワクチンの
副作用の発生状況調査
蒲生恒一郎↑ 小川孝衛藤真理子
農林水産省動物医薬品検査所(干185-8511 国分寺市戸倉1-15-1)
(2007年4月18日受付・2007年12月11日受理)
要約」:ていうのを見つけました。
http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2010761708.pdf
動物用狂犬病ワクチンの副作用の発生状況
年齢層別の副作用および死に至った副作用の発現率

1歳未満


1~3歳


4~6歳


7~9歳


10~12歳


13歳以上


不明

副作用発現数
(発現率)
10
(1.46)
18
(0.64)
7
(0.31)
11
(0.55)
9
(0.93)
4
(0.37)
1
(0.37)
死に至る副作用発現数
(発現率)
5
(0.73)
6
(0.21)
5
(0.22)
6
(0.31)
9
(0.84)
1
(0.09)
0
(0.00)

検体数は少ないもののよっぽどこちらのほうが高い数値になりますね(^^;
逆に言えば少ないにも関わらずです。


犬の乳腺腫瘍は犬の腫瘍で圧倒的に多い。
初期に避妊をすればほぼ防げる。
初期段階でなくとも避妊をすればリスクを軽減できる。
良性悪性の割合はほぼ半々。

としか書かれてない事が多いがもともとの発症率を載せないのは偶然かそれとも意図的なのかわからないが少々ずるいと思う。これでは飼い主を怖がらせるだけである。
かと言って素人である私たち飼い主が判断もできない。
ここらへんが難しいところである。