2009年12月15日火曜日

ドッグフードのAAFCO基準とは

総合栄養食とされているドッグフードの位置づけとしてAAFCOが基準となっています。

AAFCOとは米国飼料検査官協会のことで、ペットフードの栄養基準、原材料、ラベル表示などに関するガイドラインを作っています。日本のペットフード公正取引協議会の規約でも、総合栄養食の栄養基準として、AAFCOの栄養基準を採用しています。

但し、AAFCOは個々メーカーの製品に対して認定や承認をする機関ではありません。
ですからドッグフードのパッケージにAAFCOの栄養基準を満たしていることを表示したい場合は
「AAFCO認定」、
「AAFCO承認」、
「AAFCO合格」というような表現は使ってはいけないそうです。

適切な表示例としては『AAFCOの給与基準をクリア』『適合』だそうです。

要は、AAFCOという機関はただ基準を定めているだけの機関のようです。
その理由として 認定や認証などのドッグフ-ドの合否判定を行うことはありません。
つまり、ドッグフードメーカーが自分の判断で「適合」と表示しているにすぎません。

AAFCOとは米国飼料検査官協会のことで、アメリカの機関が定めた基準であり、
『ドッグフードが一定の栄養価を満たしているか』などを判断するものなので、
国産品にAAFCOの基準が適応されることはありまん。

日本にはペットフード公正取引協議会と言うものがあります。
ペットフード公正取引協議会の認証品ならば、AAFCOの栄養基準に準じるものとされているのです。
AAFCOの基準を満たしているだけで、AAFCOで審査されたわけではありません。 

ほとんどのドッグフードメーカーがAAFCOが推奨している栄養基準の数値を指標としていますね。
しかし、あるフードの調査ではAAFCO給与基準を本当にクリアしているメーカーは、
わずか数社だけだったそうです。

AAFCOの給与基準を満たしている、と表示してあっても、実際は数字合わせをしているだけのドッグフードも多数存在し、当然これらのフードは勝手にAAFCOの給与基準を満たしているといっているだけです。

ペットフード公正取引協議会というのは各ペットフード会社が立ち上げた業界団体です。
もちろんペットフード公正取引協議会に加入しているメーカーが、基準に違反した場合は罰則がありますが、加入していなければ守る義務がないし、公的機関ではないので必然的に甘くなります。
その結果、ドッグフードに関する規制は甘いものになってきます。

確かにアメリカはペット先進国ですが、原材料は肉骨粉がほとんどなのです。
この肉骨粉はレンダリングによる副産物であり、そして何よりアメリカは「ペットフードは家畜飼料である」と言う考え方であり、肉骨粉の使用や危険な添加物の使用を容認しています。

ペットの栄養学はここ数年で急速に進歩しています。しかし人間が作った加工食品を食べ続けるだけで健康で長生きできるというのは少々言いすぎだと思います。だって人間の栄養学すら数年経つと全く変わってきているのだから・・・。ましてや犬に関する栄養学が人間以上なんてことはありえません。

「総合栄養食とは、その主食と水さえあれば健康を害する事なく過ごせる」ものと謳っていますが、人間の食べ物ですらそんな完璧なものはないのに、遅れている犬の栄養学がそんな完璧なものを作りだせるのか、それを食べて続けているだけで健康でいられるのか疑問に思います。

AAFCOの栄養基準は日本の特に室内犬には少々高めだそうです。
これは一説には、飼い主が手作りしようと思っても、栄養バランスなど簡単に真似できないように、ややこしくし諦めさせようという意図が見え隠れするとも言われています。

また、広大な土地で運動量の多いアメリカなどの犬に比べ、日本の、しかも室内犬となるとAAFCOの基準では栄養過多になりがち。

ペットフードが牛や豚などの経済動物の餌と根本的に違う点は「健康で長生きすることが出来る」ことを目的とする点にあると思います。経済動物の餌の目的は早く太らせるとか乳をたくさん取るとかの効率よい「生産」であって「長生きする」ことではありません。

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