2011年6月6日月曜日

蚊の多い季節になりました

今年も蚊が発生する季節になりました。
例年よりも蚊が多いような気がします。
また蚊といえばフィラリアですがそもそもフィラリアってどんな寄生虫なんでしょうか?

我々がよく目にし耳にするものは犬の心臓に蔓延った糸状の白く長い寄生虫です。
動物病院にいったことがある人はだいたい犬の心臓に寄生した写真を見たことがあると思います。

フィラリアとは寄生虫の一種でフィラリアの寄生による疾患をフィラリア症と言います。
なぜか日本では心臓の右心房と肺動脈に寄生する犬糸状虫だけがフィラリアのように言われて、フィラリア症は犬の病気みたいなところがあるけれど実は人を含め多くの脊椎動物に固有のフィラリア寄生虫が多数いるそうです。
媒介する蚊はシナハマダラカ、コガタアカイエカ、トウゴウヤブカ。



フィラリア成虫の雌の子宮内にはミクロフィラリア(被鞘幼虫)と呼ばれる薄い膜に包まれた幼虫がたくさんいます。これらが産出後に活発に運動して血管に移動し、さらに毎日、寄生した種固有の一定の時刻に末梢血管に移動して蚊やアブといった吸血昆虫に摂取されます。

ミクロフィラリアは蚊などの吸血昆虫の体内で胸筋に移動し、脱皮を繰り返して感染幼虫に発育し、口吻で待機します。再度の吸血時に感染幼虫は口吻の外に出、口吻によって作られた皮膚の刺入孔から体内に侵入します。

主に犬科動物に寄生するフィラリアは犬糸状虫と呼ばれ犬特有の寄生虫と思われているけれど
人を含め猫、単蹄類(馬)、偶蹄類(鹿)、海獣類などへの感染も報告されているようです

犬糸状虫(フィラリア)は蚊を媒介し、簡単に犬に寄生すると思われているし、そのような説明を受ける。蚊=フィラリアなのだ。周りの動物にフィラリアに感染した動物がいなければ、いくら蚊に刺されてもフィラリアに感染することはない。
また雌のフィラリアがいなければミクロフィラリアを生むこともない。

またフィラリアは寄生先の昆虫や動物に免疫攻撃を受けているそうです
犬糸状虫の一生ともいうべきミクロフィラリア(第1期幼虫)から成虫(第5期虫)までのほとんど発育段階で、犬や蚊などの宿主からの免疫攻撃を受けているのが現状です
雌の成虫は免疫攻撃に負けじと大量のミクロフィラリアを流血中に生みますが宿主の免疫のほうが優勢な場合、成虫が存在していても犬の血中にミクロフィラリアを検出できないこともあるそうです(無ミクロフィラリア血症)。

ミクロフィラリアが蚊から犬の体内へ侵入すると、数日から10日の間に次々と脱皮(第3脱皮)して第4期幼虫に発育して行きます。これは犬からの最初の免疫攻撃を逃れるために急いで脱皮しているとされています。犬体内へ侵入すると数日のうちに犬の免疫攻撃を受けて死滅することからがわかっているそうです。また犬の体内での免疫攻撃はこれだけでは終わらず次に宿主の免疫攻撃を受ける時期は第4脱皮期(感染後60‐70日)。犬糸状虫の長い発育過程の中で、第4脱皮期が一番激しく宿主の免疫攻撃を受ける時期で、この時期に多くの幼虫が犬の免疫力で死滅します。

これらの免疫攻撃を耐過した幼虫が成虫(第5期)へと発育できるそうです。
ミクロフィラリアとして生まれ成虫になるまでに生き残る数は実験結果などから約3割から4割と言われています。とは言えかなりの数には間違いありませんが。

また蚊からも免疫攻撃を受けているのが現状で蚊がミクロフィラリアに感染している犬の血を吸血したときに一緒に蚊の体内に取り込まれたミクロフィラリアは蚊の体内で2回脱皮しますが蚊の体内で移動するときに、一部のミクロフィラリアは蚊の体内で一種の免疫攻撃と考えられる攻撃に合い死滅します。ミクロフィラリアは宿主の蚊からも免疫攻撃を受けているのです。

犬糸状虫が発育するうえで、乗り越えなければならない最も大きな障壁は温度の壁である。
犬は温血動物であるから侵入さえできれば宿主の免疫攻撃を逃れる手段はもっているからなんとか生き残ることはできる。しかし、中間宿主の蚊の体温は気温しだいであり、しかも蚊は15℃以下の気温でも生存可能であるが、蚊の体内に侵入したミクロフィラリアは蚊の体温が18℃以下では生存が難しい。ミクロフィラリアには25‐28℃が一番適していて10日間ほどで第3期幼虫へ発育する

フィラリアのメスに寄生された動物から蚊などの吸血昆虫がフィラリアの幼虫を吸い上げる。

吸い上げれたフィラリアの幼虫は蚊などの吸血昆虫から再び犬などの脊椎動物へと寄生する。

犬(脊椎動物)→蚊(血をすう昆虫)→犬(脊椎動物)という感染経路になります。

まあ何にせよ免疫力、動物本来が持っている自然治癒力を損なわないようにし、高めてあげることが一番の防蚊対策だと思います。

ちなみに子宮蓄膿症も生理中に免疫力が落ちることによってかかる病気です

















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