2009年9月22日火曜日

炭水化物の役割|犬の栄養素

犬の栄養素の一つである炭水化物は炭素、水素、酸素で構成されています。
炭水化物の主な役割はエネルギーの供給と腸の健康を保つことです
エネルギーの供給は炭水化物の糖質部分が、
腸の健康を保つ働きは炭水化物の繊維質部分がその役割を担っています。

炭水化物の糖質部分
・食事によってとられる糖質は主に脳や筋肉のエネルギーとして使われます。
・糖質はグリコーゲンとして肝臓や筋肉に蓄えられますが、
 糖質を過剰摂取すると中性脂肪になり肥満の原因になります。

炭水化物の繊維質部分
・腸の蠕動運動(胃腸の収縮活動。この運動により食べたものが腸内を移動する)を促進
・腸の健康を維持
・便の形成と便秘予防
・腸内細菌のバランスを維持
食物の繊維質は犬などの哺乳類の酵素では消化できませんが腸の中では腸内細菌による発酵で短鎖脂肪酸をつくり、腸の細胞にエネルギーを与え腸粘膜の発育を促し、栄養吸収を効率よく行える環境を作り出します。
腸内細菌の発酵が少なければ栄養の吸収率が下がり、発酵が多ければ余計なガスや便が作られ鼓腸、粘膜を生み出してしまいます。
健康な腸の働きのためには発酵する食物繊維が必要です

炭水化物は単糖類小糖類多糖類に分類されますが最終的にはすべての糖類が単糖に分解されて吸収される流れとなります。単糖類、小糖類の吸収、分解は早く即効性がありますがその分血糖値もあがりやすく、中性脂肪も合成されやすくなるという欠点があります。
逆に多糖類はゆっくりと吸収されるという特徴があります。
炭水化物の分類
・単糖類・・・グルコース(ブドウ糖)、フルクトース(果糖)、ガラクトース
・小糖類(オリゴ糖)・・・スクロース(ショ糖)、ラクトース(乳糖)、マルトース
・多糖類・・・でんぷん、グリコーゲン、セルロース、ペクチン質、寒天など

炭水化物の糖質は大切なエネルギー源です。
糖質が不足すると筋肉中のたんぱく質が分解されエネルギーとして代用されます。
その為に不足しすぎると大事な被毛や皮膚にも影響が出てくるでしょう。
しかし糖質の過剰摂取は肥満の原因となり、それに関連したさまざまな病気を引き起こす原因にもなりかねません。
それぞれの犬の固体に合ったバランスの良い炭水化物の摂取が必要です。

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